【M】はなぜ自販機にならないか?


ECの世界でも、個人商店レベルの「人気(ヒトケ)」の感じられる手作りのオンラインショップさんも、売上が伸び、注文数を伸ばし、一件一件の人手での作業が限界点を超えると、できるだけ効率化を狙った「コンピュータによるシステム化、自動化」を考えるようになってきます。

コンピュータによるシステム化や機械化による自動化と言った話はITの世界では何十年も前から議論されて来て、あらゆる業種で、機械が人間にとって代わり、中には職を失った人も存在するでしょう。

機械化、自動化の導入の理由は細かく見れば、精度、品質の向上、危険の回避など様々あるでしょうが、最優先な理由はやはり【コスト削減】であることは間違いないでしょう。

では、どこを「自動化」し、どこを「人手」で残すのか? 悩んでいらっしゃる経営者は多いと思います。

今のハイテクな世の中、お金さえかければ大概のことはコンピュータによる自動化が可能でしょう。しかしながら「自動化」して良い部分と良く無い部分がある事を見失っては行けないと思います。

この話を考えていて、こんな事例を思いつきました。

日本で、いや世界で最大のファーストフードチェーンであるM社(もうおわかりですね(^^;))は、その店舗経営の効率化、マニュアル化が素晴らしい事でも有名ですね。

彼等ほどの資本と規模があれば、店舗業務のほとんどを自動化してもっと安いハンバーガーを販売する事は可能だと思います。
ポテトも、チキンも、ドリンクも全て自販機で販売可能な商品だと思います。表からは見えないバックヤードでは相当な自動化やシステム化がなされていることでしょう。

しかし、彼等は社員数名に加えアルバイトを何人も常駐させ、人件費をかけてでも笑顔や元気の良い声だけでなく、常に店舗をクリーンに保ち、店によってはキャラクターイベントなどの催しを企画し、「人」のなせる仕事に価値を見出しています。

システム化に悩む経営者の皆様、 「コンピュータや機械」になせる仕事と「人」になせる仕事(人にしかできない仕事)を明確にすれば自ずとどこから手をつければ良いか見えてくると思います。